リノベーションとリフォームの違い
リノベーションとリフォームを同じものだと考えている人は珍しくありません。建物を修繕する作業はどちらでも行いますが、その目的や方法に大きな違いがあることを理解しておきましょう。リノベーションは建物の用途を変更することまで含む改造を指します。住まいとして使っていたものをショップに変更するといった具合です。単なる修繕の概念を超えて、まったく別の建物として再生するというわけです。そこまで大規模ではなく、住まいという点は変更せず、間取りや構造を一新するようなケースも含まれます。一方、リフォームはあくまでも建物の修繕だけを行います。そのため、住まいがショップなどに生まれ変わることはありません。暮しているうちに建物は少しずつ傷んでいきますし、誤った使い方をすればもっと早く損傷します。これに対して原状復帰の処置を行うものであり、新築に近い状態に仕上げることが理想的です。このような差があるため、依頼の際はどちらを希望するのか正しく伝えることが欠かせません。
リノベーションの費用を決めるポイント
リノベーションをするにあたっては多額の費用がかかるのがふつうです。もちろん自己資金だけではなく、銀行などの金融機関からのリノベーション・リフォームローンを活用する方法もありますし、場合によっては国や地方公共団体、その他の公共的団体の補助金や助成金をあてにできる場合もあります。しかしいずれにしても予算の範囲を上回るような工事はできませんので、最初から費用をシビアに決めておくことがたいせつです。そのためには具体的にどのような部位を施工するのかと、リノベーションのためにかける資材のグレードのふたつに注目する必要があります。たとえばマイホームのなかでもキッチンやバスルームなどの水回りの工事は、給排水の配管の移動をともなうために他の部位よりも高額になります。外壁や屋根なども同様で、事前準備として足場を組む必要がありますので、その分だけ高額になってきます。また外壁や屋根の場合には、ウレタン系やシリコン系などの塗料の種類によってその後の耐用年数が異なりますが、それが価格差にもつながります。